効果もメリットも大きい治験
1型糖尿病(いちがたとうにょうびょう)は「インスリン依存型糖尿病」とも呼ばれ、膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島でインスリンを分泌しているβ細胞が死滅する病気です。
ほとんどの患者が20歳までに発症することから昔は「小児糖尿病」とも呼ばれていました。
しかし、20歳を過ぎて発症する例も少なくありません。血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極度に低下するか、ほとんど分泌されなくなるため血中の糖が異常に増加するのです。20世紀前半にインスリンが治療応用されるまでは、極度の食事制限を要する致死的疾患の一つでした。
風邪のような症状から始まり、のどの渇きや尿量の増加、急激な体重減少などの特徴的な症状が現れてきます。放置すると短期間のうちに糖尿病性昏睡に陥る危険性があるので、早期に治療を開始しなければなりません。
1型糖尿病には、血中に自らの膵細胞を攻撃する自己抗体が認められるものを1A型(自己免疫性)、ないものを1B型(特発性)と分類されます。飲み薬は無効で、患者はかならず注射薬であるインスリンを常に携帯し、毎日自分で注射しなくてはなりません。インスリンを注射しなければ、生命の危険に陥ってしまいます。また、20歳を過ぎてから発症する「劇症1型糖尿病」という数日間でインスリンが枯渇するさらに危険な病もあります。
1型糖尿病は遺伝素因は少ないとされていて、生活習慣病でもありません。また甲状腺疾患を合併 しやすいことが知られているため女性では注意が必要です。
インスリンは、すい臓の中のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られます。
1型糖尿病は、このβ細胞での「自己免疫反応」やウィルス感染などをきっかけに、β細胞が障害を受けることで発病します。
自己免疫反応とは、本来は体外から侵入した異物と戦う免疫機構が、何らかの異常により、自分の細胞を“害のあるもの”と認識して破壊する一種の拒絶反応です。
1型糖尿病の原因の大半はこの自己免疫疾患によるものといわれていますが、なかには2型糖尿病によるすい臓疲弊から発症する場合もあります。